未来への約束
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国産米と食品製造副産物を有効利用する当社独自のシステムで、豚に供給するエサのうち輸入穀物の占める割合を減らし食料自給率向上に貢献する。
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陸の豊かさを守ろう=飼料用米農家へ豚の糞を還元し、耕畜連携での水田維持による土地劣化防止に貢献。水田には洪水防止、井戸涸れや地盤沈下の防止、水質浄化などの水の生産機能。土砂崩壊、土壌侵食を防止する国土保全機能。自然と共生した農法が育むことにより維持してきた生物の多様性を守る機能があります。
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飼料工場では障がい者を雇用しており、地域の支援センターの担当指導員と連携して働きやすい環境をつくり、定着してもらうことで、技術の向上を図り一人ひとりが働きがいをもち就業できるよう支援しています。
飼料用米の採用
私たちからスタートしました
2007(平成19)年当時、輸入飼料が割安だったため、輸入トウモロコシ等の飼料から国産飼料用米への転換は難しい取り組みでした。しかし当社は「国産飼料にこだわり食料自給率の向上に貢献したい」と考え、500kgの飼料用米の試験加工に着手しました。
そのころ、国の生産調整に伴い、主食用米を飼料用米などに転作する方針がそれまで以上に強く求められていました。千葉県旭市は強湿田地帯で麦・大豆などへの転作には向いておらず、発酵粗飼料の「ホールクロップサイレージ」に取り組む農家も若干いても、専用機械が高額なため簡単には取り組めず、転作面積がなかなか広がらない状況でした。
その打開策として飼料用米での生産調整を検討しました。市内には畜産農家も多くあり、まとまった数量の飼料用米を受入れられる環境での耕畜連携が可能でした。そこで、当社社長(現会長)の志澤勝が中心となり、旭市飼料用米利用者協議会を立ち上げ、この協議会で一括して米を引き受けることで、水稲農家の販売価格などの均等性の確保や市内の畜産農家に供給する事で輸送にかかるCO2削減にも貢献し、飼料用米で生産調整の推進を図ることが可能になりました。
2010(平成22)年度からは、国の保証制度が拡充され、飼料用米の生産者が倍増しました。
2019(平成31)年には旭市飼料用米生産者協議会が発足。2021(令和3)年度は飼料用米の生産面積が597haとなり生産数量は3,828トンにまで増加しました。
当社は毎年着実に受入量を増やし、2021(令和3)年度は、生産者協議会や近隣市町村より5,700tを受け入れ、飼料製造に活用しています。
千葉県旭市を中心に飼料用米を集荷して豚に給与しています。
そして農場から出た糞を堆肥にして近隣の農家に肥料として還元して、また、飼料用米として豚に給与しています。
- どのような想いではじめられましたか
- ブライトピック千葉設立から10年目の2007年(平成19年)年当時、米の生産調整に苦労していた千葉県や農林水産省から『旭市で飼料用米を500反やって欲しい』と依頼されました。飼料用米の知識はあまりなかったですが、水田に適した土地が多くあり畜産農家も多い旭市で500反を目指し熱意をもって始めました。今では8,000反の水田で飼料用米を生産しています。
- 苦労された点はどこですか
- 飼料用米を作ってもらう農家を探すことが大変でしたね。そこで、安心して食用米から飼料用米に転作できるシステムづくりを進めていきました。市から飼料用米農家への補助を充実させてもらい、飼料用米を受け入れる畜産団体(飼料用米利用者協議会)を発足させて、余った米は弊社ですべて受け入れることで徐々に理解を得ていきました。
- 最後に一言
- 豚肉は国際商品です。海外から輸入豚肉が安価で入ってくる中で、国際競争に打ち勝つためには輸入穀物に依存していては勝てない。国産飼料でおいしい豚肉を作りたい!飼料自給率向上を掲げるトップランナーとしてエコフィードと飼料用米を活用して当社の飼料自給率を60%に到達させることが次なる目標ですね。
リキッドフィーディングの取り組み
私たちは2007年循環型養豚を積極的に推進し、人にも、豚にも、地球環境にも優しいシステムで、社会に貢献するためにリキッドフィーディングの取組みをはじめました。
ブライトピックの
リキッドフィーディング 5つの利点
- ブライトピックの液状飼料は原料をフレッシュな状態のうちに加工するため、
新鮮でおいしい液状飼料を供給できます。 - 液状のやわらかい餌で、豚たちの消化器官にも良好、消化効率も良くなるため、
糞尿の匂いも低減されます。 - 既存のドライ餌と比べて豚舎内の粉じん、呼吸器疾患を抑えられ、働いている
人たちにも優しい環境を作り出します。 - コンピューターによる制御で自動給餌が可能です。必要な餌を、必要なだけ
与えることができ、省力化を実現します。 - 良い原料をきちんと豚の健康にあわせた配合により餌を設計できるため、
健康な豚が育ちます。
リキッドフィーディングの
リサイクルシステムとは?
飼料自給率の向上を目指して、食品業界と密着した取り組みを行っています。
店頭に並ばなかった食品の残りや、食品メーカーの工場ライン上で発生するロスなどの廃棄物の量は想像を絶するものがあります。ブライトピックグループではその廃棄される食品を飼料用原料とするリサイクルを行っています。
例えば形の悪いものや過剰生産品です。菓子屑、パン屑、オカラ、ホエー、脱脂粉乳、弁当、野菜、飲料水等が主な原料になります。それら人間の食糧として生産されるものは安全性が高く、高タンパク質で高エネルギーのため、豚にとっても安全・安心で、美味しい飼料を作ることができます。
また、耕畜連携の一環として飼料用米の受け入れや、サツマイモなど(の畑作物)を買い上げ原料にするかわりに、養豚で出た肥料を使って頂くというサイクルも確立しつつあり、循環型養豚の構築に向け、日々取り組んでおります。
- ●産業廃棄物処理業取得
●一般廃棄物処理業取得食品製造副産物の受入の相談を
随時行っています。
最新の設備によって効率的に、手際よく種類別に分類します。
食品メーカーなどの工場から集められた原料は千葉県旭市にある溝原飼料工場に集約されます。
一日の受入量は300tまで対応可能な日本最大級のリキッドフィーディング専用工場です。
そこでスピーディな袋出し、原料別の仕分け、粉砕が行われます。
また、地域の雇用促進の一環として障害のある方を採用しており、飼料作りにとって大切な業務をこなし工場ラインでいきいきと働いています。
栄養学を熟知した技術者が、豚の状態に合わせブレンドします。
仕分けされたフレッシュな原料と、セラミックフィルターを通した水質のよい地下水をミキシングします。豚の健康状態に合わせて、栄養学を熟知した技術者が指導し液体飼料をブレンドしていきます。豚の状態に応じて使い分けができるように、栄養成分の異なる複数の液体飼料を生産しています。各農場に出荷後、成分バランスなどの調整を行ったのちに、豚の健康状態に合わせ自動で給餌を行います。豚の状態に応じて使い分けができるように、栄養成分の異なる複数の液体飼料を生産しています。各農場に出荷後、成分バランスなどの調整を行ったのちに、豚の健康状態に合わせ自動で給餌を行います。
- 〔 ストレージ槽 〕
- 液体燃料タンク:36t×5基
リキッド飼料貯蔵タンク:36t×9基
パン専用加熱プラント:36t×6基
フレッシュで高品質な飼料から、健康で安全な豚が育ちます。
液体飼料を作るためのリサイクル工程は、効率よく、大量にそして早く消費することができるため、食品業界にとっても大切な存在になりつつあります。
そして、栄養バランスのとれたフレッシュで高品質な液体飼料は、豚にとっても消化器官にやさしく、健康状態の良好な豚が効率よく育ちます。
フレッシュで高品質な飼料から、健康で安全な豚が育ちます。
リキッドフィーディングで高品質な豚に育った豚肉は食肉・食肉加工品へ加工されます。
そして糞は肥料に使われるため、無駄のない循環型養豚の実現が可能になっています。
溝原工場
食の安全と環境に優しいシステムとして、
液状飼料工場を開設し、循環型養豚に邁進します。
ブライトピック千葉の農場群の中央にあたる立地に建設された溝原飼料工場は、リサイクル飼料の生産を行ない液状飼料を安定供給しています。独自の基準を設け、基準をクリアした食品製造副産物、余剰食品及び食品原料などを受け入れ、成分や性状包装などで分類し、栄養学を熟知したスタッフにより自社配合設計を行い、豚の消化器官にとってもやさしく、美味しい飼料を製造しています。
畜福連携
● 従業員数150名のうち、障がい者14名(2022.4月現在)を雇用している。
● 障がい者支援センターと連携をとり、一人ひとりにあった作業をしている。
● 仕事にチャレンジするからチャレンジ部隊と命名。仕事のレベルに応じて昇給。
● バイトリーダーへの昇格実績あり。